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種族統一における「運要素」との向き合い方【ポケモンSV】【種族統一アドベントカレンダー2023】

こんにちは。かめっとと申します🐢

本記事は「種族統一アドベントカレンダー2023」の6日目の記事です。他の方の成果物はこちらのリンクからどうぞ!⬇

adventar.org

 

種族統一とは、簡単に言えば同じポケモンだけで組む統一パーティのことを指します。毎週火、木、土、日の21〜24時にパスワードでマッチングする形式で開催しているシングルバトルです。ポケモンの重複が可能であるという点以外はランクマと同ルールと捉えて頂いて構いません。

種族統一ルール。リピートボール級botから引用

種族統一にある程度触れたことがある方は特に参考にしてただける(はず)の少しコアな内容になります。勝つことを目的とした記事のため、やや真面目な文章になりますが、時々おふざけも挟みます。種族統一アドカレ初参加ですが、よろしくお願いします。

 

はじめに

ポケモン対戦における「運要素」には、急所や怯み、麻痺、最長眠り、技外しなど、多くの運要素が存在します。

中でも、ポケモン対戦に関する運要素には”自分に有利な運要素"と"自分に不利な運要素"に分けられると思っています。

自分に有利な運要素とは、「相手を麻痺にさせて相手の麻痺期待で身代わりを貼り続けること」や「相手を麻痺にさせた上でエアスラッシュの怯み効果を被せること」など、自分が確率的に有利な実用的なものを指します。

一方で、自分に不利な運要素とは、「光の粉を持たせて相手の技外れ期待で身代わりを貼り続けること」や、「泥かけで相手の命中率を下げて相手の技を何回も交わし続けること」など、確率的に相手の方が有利な、あまり実用的ではないけれど勝ち筋が0ではないものを指します。

 

本記事では、後者の"自分に不利な運要素"にスポットを当てて書いていきます。それでは、種族統一の世界へレッツゴー!

 

 

運要素を多く持つポケモンと、そうではないポケモン

ポケモンの中には運要素を自然と採用できるポケモンと、そうではないポケモンがいます。

前者は、エアスラッシュや悪の波動などの怯み技がメインウェポンになるようなポケモンだったり、耐久が高く一撃必殺技の試行回数を自然と稼げるようなポケモンなどが挙げられます。

後者は、怯み技や急所に当たりやすい技がメインウェポンにならず、そもそも追加効果のある技をほとんど覚えないようなポケモンです。

 

では、そういう運要素をあまり使うことのできないポケモンで種族統一を組む時、どうしたらいいのでしょうか。

 

答えは単純、冒頭で述べたもの。自分に不利な運要素を採用することです。

しかし、ここで疑問に思われた方もいると思います。自分が有利になりにくいのならわざわざ採用する価値はあるのか?普通に攻撃した方が強いのではないか?と。

それに対する答えはYESともNOとも言えます。それは、本当の意味でポケモンによるとしか答えられないからです。

 

では、ここで私が過去に組んだマッギョ統一のある1匹を例にして見てみましょう。(剣盾の時の統一なのでテラスタイプは存在しません)

 

マッギョ♀(NN:マギョンナ)

性格:図太い

努力値:H252-B252-D4

特性:静電気

持ち物:光の粉

技構成:放電、泥かけ、地割れ、眠る

 

なんだこの運ゲーポケモン!?

 

そう、特性と持ち物と技すべてに運要素をこれでもかと盛り込んだマッギョです。(努力値配分は一考の余地あり)

マッギョは高耐久で一撃必殺技の試行回数を稼ぎやすく、火力もあまりないので一撃必殺技は自然と候補に挙がります。ではここまで運ゲーに特化させる必要はあるのかと聞かれると、あります。放電と地割れと眠るまではまだ普通だと思います。加えて泥かけと光の粉を採用している理由には、”本来相性不利な相手への勝ち筋を広げる役割”があります。

マッギョが苦手な相手として、水タイプや草タイプ全般など、マッギョに弱点を突いてくるタイプのポケモンが挙げられます。マッギョは耐久こそ高いものの、火力も素早さもありません。なので普通に戦ったら苦手な相手には勝ち目がないに等しいのです。

 

それに対する解決策として、「相手の技をかわして一撃必殺技を当てる」、「相手の技をかわして、放電で麻痺にさせて連続痺れを狙う」、「先制の爪で先制して一撃必殺技を当てる」などが挙げられます。とはいえ、パーティ内にこういったポケモンを3匹も4匹も採用していては本来勝てる相手に勝てなくなってしまいます。なので、運要素を多く取り入れたポケモンを採用するのは1パーティにつき基本的に1匹(場合によっては2匹)が目安になります。

 

本来相性不利な相手への対策枠として育成したこのマッギョですが、私が組んだマッギョ統一パでは驚くことに苦手な相手だけでなく相性有利な相手にも、欠伸ステロ型やアタッカー型のマッギョより、このマッギョが一番活躍したのです。運要素をこれでもかと詰め込んだマッギョですが、マッギョのように耐久が高く一撃必殺技の試行回数を稼げるポケモンは幅広いポケモンを相手することが出来て、種族統一の中でも強い部類であると確信しました。

 

というわけで、私のマッギョ統一では上記のマッギョと先制の爪地割れマッギョを採用することで、相性不利な統一パ相手にもしっかり抗い勝つことが出来るようになりました~。めでたしめでたし。ちゃんちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

とでもいうと思ったか!!!!!!!!!!本番はここからじゃい!!!!!!!!!!

 

 

さあ今テンションの落差激しすぎて高山病引き起こすわっていうヤジが飛んできました。ありがとうございますー。こんなんなんぼあってもいいですからね。

 

さて、本題はここからっていうのは割と本当で、種族値の高いポケモンや強力な特性を持つポケモン、一撃必殺技を覚えるポケモンなどの統一パを組むのであればここで読むのをやめてもらっても構わないんです。ですが、最初に言った通り相性不利な相手に勝つための手段のひとつである”運要素”で誤魔化すことが難しいポケモンだって沢山います。今はテラスタルがあるので相性不利な相手にもかなり対抗しやすくなりましたが、所詮テラスタルは1匹にしか使えないどころか相手もテラスタルを使ってきます。

だったら勝ち筋は多いに越したことはないですよね?ということです。

 

何度も言いますが、運要素とは”相性不利な相手への対抗手段になるわけです。

 

では、前置きがくっそ長くなりましたが今度は運要素をあまり持たないポケモンを見ていきましょう。

 

運要素をあまり持たないポケモン

私が1番好きなポケモンであるオオタチを例として挙げます。

オオタチ種族値が上から85-76-64-45-55-90となっており、飛び抜けて高い数値を持っている訳でもなく、かと言って種族値の低さを補う強力な特性を持っている訳でもありません。強いて言えばSが遅くはないことが強みになるでしょうか。

 

そんなオオタチのことを知っていただくために、オオタチの覚える有用な技を抜粋して紹介します。

まずは起点作り技から。主な起点作り技として、

 

甘える、つぶらな瞳、投げつける(電気玉や火炎玉)、冷や水、叩き落とす、トリック(こだわり系や黒いヘドロ)

 

などが挙げられます。正直、最低限あるというだけで起点作り役としては技が不十分と言えます。物理技は甘えるで代用が効くと考えても、低い特殊耐久を補える光の壁当たりは欲しいですね…。(相手のCを下げられる誘惑は過去作技なので使えません)

 

次にオオタチの物理攻撃技ですが、

 

のしかかり、捨て身タックル、とっておき、ギガインパクト、3色パンチ、じゃれつく、草分け、タネ爆弾、不意打ち、叩き落とす、シャドークロー、瓦割り、起死回生、蜻蛉返り、思念の頭突き、穴を掘る、怒りの前歯

 

などが挙げられます。流石ノーマルタイプと言った感じで技範囲が広く、技威力も申し分ない技が多いです。少なくとも技範囲には困らなさそうです。

 

そしてオオタチの特殊攻撃技ですが、

 

ハイパーボイス、破壊光線、冷凍ビーム、吹雪、火炎放射、チャージビーム、10万ボルト、雷、シャドーボール冷や水、波乗り、草結び、ソーラービーム、気合玉

 

などが挙げられます。こちらもC種族値こそ低いものの技範囲はかなり広いと言えます。実際に使うかはさておき。

 

最後に積み技や絡め手の類を見ていくと、

 

とぐろを巻く、お片付け、ド忘れ、高速移動、草分け、気合い溜め、バトンタッチ

 

などが挙げられます、こちらもかなり豊富に揃っています。特にお片付けはAとSを1段階上昇させつつ、場の効果を除去するという元イッカネズミ専用技であり、積み技としては最高峰レベルです。

 

 

つまり、オオタチに足りていないものは主に4点。

火力、耐久、起点作成技、苦手な相手への対抗手段とする運要素。この4点こそオオタチに足りないものだと言えます。

火力は、お片付けの積みや怒りの前歯で誤魔化せそうです。

耐久は、物理相手には甘える、特殊相手にはチョッキで抗えなくはなさそうです。

起点作成技は、電気玉投げつけると甘えるなどでギリギリ賄えるか賄えないかと言ったところ。

運要素は、のしかかりの麻痺や、思念の頭突きの怯みなど、最低限はあるものの不足気味です。

 

うーん、あまり強そうではないですね……。

上記の通り、オオタチには足りていないものが多いです。種族値の低いノーマルタイプ故にそもそも有利不利が明確に決められず、耐久の低さも相まって上からワンパンされることも多いのです。

ですが、ここまで極端に種族値が低いのであれば、「自分よりもS種族値が遅い相手」と「基本的に1発は技を耐えそうな相手」はオオタチが有利な相手と決め打ちすることは可能です。

こちらの攻撃技1発で倒せるかどうかは問題ではありません。種族値が低いなら運で解決してしまえばいいのです。この割り切り方は本当に大切です。

 

さて、そんなオオタチですが、相手への強力な対抗手段として主に3つの技が挙げられます。

 

お片付け

先程も載せましたがイッカネズミの元専用技です。AとSを1段階上昇させつつ自分の場の効果(ステロなど)を除去する効果があります。技範囲の広さを活かして全抜きを目指します。実質竜舞の上位互換と言えます。

 

のしかかり

威力の安定したタイプ一致技でありつつ、30%の確率で相手を麻痺状態に出来ます。なんだか秘密の力メガガルーラに似たものを感じます。そう聞けばこの技の一発逆転性能は十分理解出来ると思います。

 

思念の頭突き

タイプ不一致技ですが20%で相手を怯ませます。頭突きや秘密の力は没収されたので唯一の怯み技です。麻痺と組み合わせてから本領発揮します。

 

 

なんだろう。これらの技、凄く強そうに見えませんか?見えますよね。見えます。ちなみにどれもSVからの新規習得技です。オオタチを救ってくれてありがとうゲーフリ。

 

では!それらを踏まえて実際に組んだオオタチ統一パーティがこちらになります。

(※レンタルチーム名は本来「オオタチ」と設定していますが、何度やっても不具合によりチーム1のチーム名である「ダブル」と表示されてしまいました。あしからず。)

 

まず、起点作成役として陽気HS電気玉投げつける甘えるオオタチ

そして積みエースである意地ASお片付けオオタチが2匹。

一掃役兼耐久型詰ませ役の意地ASスカーフオオタチ

そして圧倒的火力(当社比)の意地ASこらきしカムラオオタチ

最後に対特殊を意識しつつ、のしかかりと思念の頭突きを採用した意地ADベースのチョッキオオタチです。(Hが高くDが低いので単純なH振りより硬くなります)

 

基本選出として相性有利or互角と思われる相手には、電気玉投げつけるで起点を作ってお片付けオオタチで全抜きを狙い、取りこぼした相手を一掃するスカーフオオタチといった感じ。

 

あまり運要素に頼らない積み展開がメインですが、無理なく選出出来そうであれば「のしかかり持ち」は選出し得なので積極的に選出していきます。

 

相性不利や特殊技メインの相手には、主にチョッキオオタチとスカーフオオタチで戦っていきます。言うまでもなくのしかかり麻痺がとても強いです。特にこだわりスカーフ持ちのノーマルテラスのしかかりの子。これ、相手を2発で倒せれば割と現実的な確率で麻痺絡めて全抜き出来ますからね。2匹とも予想以上の大活躍でした。

 

お片付けオオタチもエースとしての性能は悪くなく、低〜中耐久の相手はそのまま2タテ3タテなんてことも割とありました。タイプ一致捨て身タックルで安定した火力を出せるのも評価ポイントでした。

ただ、どうしてもA種族値76なのでやや火力不足を感じてしまいますが、オオタチ統一パーティにおいてはしっかり火力を出してくれる頼れるアタッカーでした。

 

こらえるカムラオオタチは選出率が1番低い子ではあるものの、ノーマルタイプの統一パや鋼タイプの統一パ相手に十分な活躍を見せてくれました。

具体的にはHP1状態の格闘テラス起死回生でHB特化ヒスイヌメルゴンがちょうど確定1発になります。意外と火力が高く、ハマれば予想の倍強かったです。

 

 

この構築は実際の勝率も勝ち負け半々くらいで、オオタチの持つポテンシャルは十分に引き出せていると思っています。レンタルコードを公開していますので、興味のある方は是非使って頂けると嬉しいです。使ってみた報告やアドバイスを頂けると嬉しくて大気圏突破します。

 

少し話は逸れますが、この構築の個人的推しポイントは、ORAS時代に初めて育成したオオタチ、色違いの運命証持ち、色違いの最大証持ち、色違いの最小証持ちが同居していることです。他2匹も過去世代から使っている思い入れのある子達です。最大証持ちは♂の方がかっこいい思って♂を粘りました。パーティ内に♂1匹だけなのでハーレム状態です羨ましい。もしそれぞれにつけてるNNとか知りたい方いましたら、Twitterかこの記事にコメント頂ければウッキウキでお答えします。ウッキー。

 

さて、ついうっかりオオタチへの愛を3時間コースで語りそうになりましたが、本記事はあくまで運要素との向き合い方をテーマとした記事なのでこれ以上は控えます。控えられなくなったら別記事に書きます。

 

 

話も終盤ですが気を取り直して。

私は種族統一における運要素をこう考えます。

 

相性不利な相手への対抗手段であり、相性有利な相手への勝ち筋を更に太くしてくれるものである

 

運要素と聞くと、勝ちだと思ったら怯んで負けたなど、相手から運要素を押し付けられるのは嫌がる方が多いと思います。というか誰でもそうだと思います。

しかし、自分が運要素を押し付ける側に回ったとき、展開に大きく味方してくれるのも運要素です。

 

もちろん所詮は確率なので、運要素を多く取り込んだ構築を組んだところで必ずしも自分に有利になるとは限りません。だからこそ「運」なのです。(哲学)

 

ですが、運要素をあまり持たないポケモンでも、どんなに低確率の運要素でも、相手への対抗手段として必ず活躍してくれるはずです。

種族統一には一般的に強いとされているポケモンやあまり強くないポケモンなど、多くの統一パーティ使いが存在します。そんな色んなポケモンが混在する種族統一という場で、勝てる相手をどんどん広げて好きなポケモンで勝利する。それが、好きなポケモンを極めるということであり、運要素も味方にするということなのではないでしょうか。

 

 

長くなりましたが、既に好きなポケモンで種族統一を組んでいる方、あるいはこれから種族統一を組む方に、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

 

そこのあなたも好きなポケモンを揃えてバトル、しませんか?